
はじめに
「引越しはとにかくお金がかかる…」そう思っていませんか?実際、家賃に加えて敷金・礼金・仲介手数料・火災保険など、初期費用だけで数十万円単位の出費になるのが一般的です。
私はこれまでに4回以上の引越しを経験し、そのたびに相見積もりや交渉を重ねることで最大10万円以上の初期費用削減に成功してきました。
この記事では、実体験に基づき「誰でもできる!引越しと賃貸初期費用を10万円下げる具体的な方法」をお伝えします。読めば、安心して引越しできる知識と行動のヒントが手に入ります。
- 引越し・初期費用を削減するために確認すること
- 初期費用を削減するための具体的なSTEP
- 引越し業者との交渉の際の心構え
引越し・初期費用削減をするための3つの準備

この章では費用を削減するための3つの準備を紹介します。具体的な削減項目は次の章で紹介しますが、この3つの準備をすることが前提となります。
① 相見積もりで不動産会社・引越し業者を選ぶ
どちらも最低3社は相見積もりを取ることが基本。比較することで、仲介手数料や引越し料金の違いが明確になります。
相見積もりは節約の起点!比較で差が明確に出る
家賃はどこの不動産でも同じです。ただ、初期費用、特にオレンジのマーカーをつけた部分は不動産によって違う可能性があります。3社程で相見積もりをして1番安いところで契約しましょう。
初期費用の中で必要のない項目を削除して、費用を節約します。そのため、最初から必要のない項目が少ない方が手間が省けます。また、必要のない項目が少ない不動産の方が良心的な会社と判断できるので安心して相談できると思います。
最後に私が経験したことのある初期費用を表にまとめます。この中で交渉できると思うところを次の章から書いていきます。
項目 | 目安の金額 |
---|---|
敷金 | 家賃0-2ヶ月 |
礼金 | 家賃0-2ヶ月 |
前家賃 | 家賃1-2ヶ月 |
仲介手数料 | 家賃0.5-1ヶ月 |
保証料 | 家賃0.5-1ヶ月 |
火災保険料 | 約1-2万円 |
付帯サービス 虫駆除、消臭・消毒、消火器、24時間サービスなど | 約0.5-2万円 |
鍵交換費用 | 約1-2万円 |
3社程で相見積もりをして、1番初期費用が安いところと相談する
専任物件は避ける
「専任物件」は1社しか扱っていないため相見積もりができません。結果、交渉に失敗しやすく費用が高止まりします。私も良い物件が専任物件しかなかったので、交渉をしたことがありますが、全ての交渉に失敗したので、もう選択しません。
② 交渉前に相場を確認、希望価格を決める
初期費用は契約前に、仲介手数料・火災保険・消毒費用など交渉できる項目と相場を確認、それに対して自分の希望価格を決めてください。希望価格がないと迷いが出てしまい、交渉が優位に進めることができません。
交渉することで初期費用も引越し代も約5万円くらいは削減できるの可能性があります。
③ カード決済対応の業者でポイントも獲得!
火災保険・引越し代・礼金などもクレカ決済できれば実質1%還元。年会費無料の高還元率カードを活用しましょう。
【実体験・初期費用】仲介手数料は相見積もりで、火災保険・オプション費用等は交渉で下げる

住宅契約時に、さりげなく採り入れられる「仲介手数料」「オプション費用」「火災保険」は、正しく見直せば削減できるポイントです。私の経験から以下の順番で進めるのがお勧めで、STEP4,5を可能ならという印象です。
STEP1:相見積もりで仲介手数料は「0.5ヶ月」の会社を選ぶ
仲介手数料は『宅地建物取引業法第46条』で 借主、貸主の双方から合わせて「家賃1ヶ月分」が上限とされていて、一方からの仲介手数料の上限は0.5ヶ月分と決められています。ただ、借主(貸主)の「承諾を得ている場合には家賃の1ヶ月分まで受け取ってもよい」と書かれているので、仲介手数料1.0ヶ月となっている場合が多いです。
経験上、仲介手数料は金額が多いので相見算もりを取り、仲介手数料は0.5か月の会社を選定するのがおすすめです。
エイブルの直営店は0.5ヶ月分となっているのでエイブルで相見積もりができると他社とも交渉がしやすいです。もちろんエイブルでそのまま契約するのも良いと思っています。
STEP2:オプション費用(虫駆除・気臭・消毒・消火器・24時間サービスなど)は全て断わる
これらの仕様は必須ではなく、「必要なし」と明確に断るだけで、合計で数万円削減になることもあります。実際には余計なオプションをすべて断ることで、4万円前後の費用を削減できた体験もありました。
基本的に付帯サービスは断って良いと考えています。私が引越しで請求されたことがあるのは「虫駆除サービス」、「消臭・消毒」、「簡易消火器」、「24時間サポート」です。
虫駆除サービスは必要だったらホームセンターで買って自分で行なえば良い、消臭や消毒はハウスクリーニングで十分、簡易消火器は貸主に消火器を設置する義務があります。
最後に、24時間サポートです。これは魅力的なサービスに聞こえるのですが、私自身10年以上の賃貸暮らしで1度しか使ったことがありません。つまり年1万円、10年で10万円払って1度のサービスを受けたことになります。これはコスパが悪すぎます。
STEP3:火災保険は自分で入れば半額以下に、退去費用まで安くできる可能性あり
2年で1-2万円くらいが相場になっています。ただ、個人で入れば3,000円くらいで同じ保証が受けられる火災保険があります。火災保険は借主に選ぶ権利がありますので、こちらから提案するのが良いと思います。
火災保険は以下の適用範囲に示すように火災以外のケースでも使用できます。火災保険を利用して退去の時には原状回復をしておくことで修繕費を抑え、敷金を多く戻ってくるようにするのでおすすめです。
また、賃貸借契約でには「原状回復義務」という項目があります。そのため原状回復ができない場合、民法第415条の責務不履行による損害賠償を受ける可能性があります。火災保険でほとんどの場合、この現状回復義務に対応できるので必ず入るようにしてください。
日本の失火責任法では特別な過失がない限り燃え移った際の損失は負わないことになっているので、自身の火災だけではなく隣人からもらい火への対応としても火災保険は必要です。
■ 自分の家財
名前から火災の時だけ使用できると勘違いしがちですが、火災以外にも水漏れや盗難といった幅広い範囲が補償対象です。偶然の事故が保証対象になっていれば、普段過失でつけてしまった傷も直せる可能性があるので原状回復義務のために積極的に活用することをおすすめします。
■ 第三者に対する賠償責任
借家人賠償責任の対象にはならない日常のトラブルで他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりした時に利用できる補償です。こちらも自分の家財と同様に火災以外にも対応できますので、保険の補償内容を確認することをおすすめします。
- 火災保険は自分で探して加入する
- 現状回復に火災保険を利用して、退去時の修繕費を安くする
STEP4:鍵交換費用は交渉できるが優先順位は低め
鍵交換費用も交渉の対象になりますが、実際には常識範囲で必要とされる場合も多く、優先順位としては最後にし、他の項目の交渉後の補足として考えましょう。
STEP5:クリーニング代を0円にする
国土交通省によるガイドラインによるとクリーニング代は原則、貸主です。ただ、掃除の状態によっては借主になることがあり、ここの線引きがあやふやです。例を出すと水回りや換気扇の掃除が普段のメンテナンス不足であれば借主になる可能性があります。普段のメンテナンスは設備や個人差もあり判断が難しくなります。
クリーニング代を借主負担と明記している物件をたくさん見ましたが、契約書にクリーニング代は借主負担と記載がある場合はサインする前に交渉することをおすすめします。
必ず契約書を確認して、クリーニング代が含まれている場合は貸主負担にしてもらうよう交渉する
【実体験・引越し業者】必ず相見積もり&強気で交渉
初期費用に含めないことが多いですが、ほぼ必ずかかる費用です。3社程度の相見積もりをする。また、自分の中での目標金額を必ず決めてから交渉してください。
営業の方は「どの金額から即決いただけますか」と強気な質問をすると思いますが、目標金額より低めの金額を強気で答えて交渉しましょう。
この方法で1社目は16万円程度の見積もりでしたが、2社目で9.9万円と6万円の節約に成功しました。
- 必ず3社ほどで相見積もりをする
- 自分の中で目標価格を決めておく
【終わりに】引越しの初期費用を10万円下げるには「相見積もりと交渉」が鍵
引越しや賃貸契約は、情報を持っていれば費用を下げられる交渉チャンスの宝庫です。実際に私は、以下の方法で10万円近い節約に成功しています。
私が実践する他の固定費や変動費も紹介しています。興味がある方はぜひ以下をご覧ください。

✅ 要点まとめ
- 相見積もりは3社以上取り、交渉の土台に
- 専任物件は避けて自由に選べる物件を
- 仲介手数料・火災保険・オプション費はしっかり交渉
- カード払いでポイントも忘れずに