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「ついに来たか…!」と思わず声が出た投資家も多いはず。米国高配当ETF「SCHD」に連動する投資信託が、楽天に続きSBI証券からもリリースされました。
その名も「S・米国高配当株式100」。配当利回り・増配率・財務健全性に優れたSCHDの魅力を、日本円で・非課税で・マイレージ付きで持てるチャンスが広がりました。
私自身も、2025年の新NISA枠の一部をSBI・SCHDに400万円投資することを決定。この記事では、その決断に至った理由とともに、投資信託同士の比較・他ETFとの違い・今後の戦略まで一気に解説します。
✅ この記事でわかること
- SBI証券で新登場した「S・米国高配当株式100(SBI・SCHD)」の概要
- 楽天・SBI・tracersの投資信託の違いと分配月の活用法
- SCHDとVYM・VIGの特徴比較と、あなたに合ったETFの選び方
- 新NISAを活用したポートフォリオ戦略(SBI・SCHDに400万円投資)
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SCHDとは?高配当ETFの魅力と基本情報【最新配当情報つき】

米国高配当ETFの中でも、近年特に注目を集めているのが「SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)」です。この記事では、SCHDの基本情報や配当実績、さらに他の人気ETFであるVYMやVIGとの比較を通して、その魅力と投資判断のヒントをお伝えします。
SCHDの基本スペック(配当利回り・銘柄数・構成セクター)
以下は、SCHD・VYM・HDVの基本情報の比較です。注目すべきは、SCHDの配当利回りと増配率の高さです。
■ SCHDとVYM、HDVの基本情報比較
| 特徴 | SCHD | VYM | HDV |
|---|---|---|---|
| 運用会社 | Charles Schwab | Vanguard | BlackRock (iShares) |
| 設定日 | 2011年10月20日 | 2006年11月10日 | 2011年3月29日 |
| 経費率 | 0.06% | 0.06% | 0.08% |
| ベンチマーク指数 | Dow Jones U.S. Dividend 100 Index | FTSE High Dividend Yield Index | Morningstar Dividend Yield Focus Index |
| 投資銘柄数 | 約100社 | 約400〜450社 | 約75社 |
| 配当利回り | 約3.5〜4.0% | 約2.5〜3.5% | 約3.5〜4.0% |
| 直近5年増配率 | 約11.4% | 約6% | 約5% |
| メリット | 高配当利回り+財務健全性を重視 | 広範な大型株に分散投資、安定感あり | 高利回り・ディフェンシブ株中心で景気後退に強い |
| デメリット | 銘柄数が少なくセクター偏重リスク | 配当利回りはやや低め | 銘柄数が少なく分散性に欠ける、業種偏りあり |
SCHDは配当利回りの高さに加え、過去5年の増配率も約11.4%と非常に優秀です。一方で、銘柄数は100と少なめなので、分散性を重視する方はVYMも検討対象になります。
2025年最新版|配当実績と増配率
2025年第3四半期の配当は、1株あたり0.26ドルで、前年同期より0.1ドル増配しています。2025年の年間配当額は、第1四半期(0.25ドル)と第2四半期(0.26ドル)の合計で0.77ドルとなっています。
また、利回りは常に変動しますが、現在の株価が$27.21付近(2025年9月29日現在)であることを前提とすると、直近12ヶ月の配当金合計(約1.03ドル)に基づく利回りは約3.7%となり高水準となっています。
SCHDの構成銘柄TOP10と投資戦略の特徴
SCHDは、ただ配当利回りが高いだけでなく、配当の「質」にもこだわったETFです。銘柄の選定には、配当の持続性と成長性、財務の健全性、収益性といった複数の厳格な基準が設けられており、長期的に安定したインカムゲインを得たい投資家にとっては非常に心強い構成といえます。
一方で、VYMやと比較して投資対象銘柄数が少ないことから、分散性の面で不安を感じる方もいるかもしれません。ただし、銘柄選定基準が厳しいこと、そして上位構成銘柄に重複が少ない点からも、分散ではなく選別による安定性という戦略的意図が読み取れます。
■ 選定基準の比較
| ETF名 | 選定基準 | 特徴 |
|---|---|---|
| SCHD Schwab U.S. Dividend Equity ETF | 過去10年以上の連続配当支払い実績。 財務指標(配当成長率、負債比率、利益率など)を重視。 流動性や時価総額も考慮。 | 高配当と財務健全性を兼ね備えた企業に集中。 |
| VYM Vanguard High Dividend Yield ETF | 高い予想配当利回りを持つ企業を選定。 REIT(不動産投資信託)は除外。 | セクター分散が比較的良好で、様々な業種に投資。 |
| HDV iShares Core High Dividend ETF | モーニングスター社のスクリーニング基準で、財務健全性が高く持続可能な高配当を出せる企業を選定。 | 生活必需品やエネルギーなどディフェンシブ銘柄中心。高配当利回りで景気後退局面に強い。 |
■ SCHDとVYM、HDVとの上位10銘柄比較
| 順位 | SCHD | VYM | HDV |
|---|---|---|---|
| 1 | アルトリア・グループ(MO) | ブロードコム(AVGO) | エクソンモービル(XOM) |
| 2 | シェブロン (CVX) | JPMorgan Chase(JPM) | ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) |
| 3 | ペプシコ (PEP) | エクソンモービル(XOM) | アッヴィ (ABBV) |
| 4 | アッヴィ (ABBV) | ウォルマート (WMT) | シェブロン(CVX) |
| 5 | コノコフィリップス(COP) | ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) | ホーム・デポ (HD) |
| 6 | メルク (MRK) | ホーム・デポ (HD) | メルク (MRK) |
| 7 | ホーム・デポ (HD) | プロクター&ギャンブル(PG) | ペプシコ (PEP) |
| 8 | テキサス・インスツルメンツ(TXN) | アッヴィ (ABBV) | AT&T (T) |
| 9 | ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ) | バンクオブアメリカ(BAC) | フィリップモリスインターナショナル(PM) |
| 10 | シスコ・システムズ(CSCO) | シェブロン(CVX) | アルトリア・グループ(MO) |
2025年8月時点の各ETFの組入上位10銘柄
この比較からもわかるように、SCHDはVYMやHDVと重複が少なく、独自の構成を持つことが特徴です。単なる利回りだけでなく「財務健全性・増配余力」を基準にした選定が、長期投資における安定性につながっています。
- SCHD はアルトリア、シェブロン、ペプシコ、アッヴィなど「高配当+財務健全性」を兼ね備えた企業が上位を占め、ヘルスケア・生活必需品・情報技術・エネルギーとセクターがバランス良く配置されています。
- VYM はブロードコム、JPモルガン、エクソンモービルなど大型株を幅広く組み入れ、分散性と安定感を重視。
- HDV はエクソンモービル、ジョンソン&ジョンソン、アッヴィといった高配当&ディフェンシブ銘柄が中心で、景気後退局面に強い構成になっています。
各ETFがおすすめなタイプまとめ
- SCHD:高配当+増配力を重視し、財務健全性の高い銘柄を選びたい人。
- VYM:安定した分配金とセクター分散を重視する人。バランス型で安心感を求める人。
- HDV:高配当かつディフェンシブ銘柄を中心に、景気後退に強いポートフォリオを組みたい人。
💡 実際に我が家では、この3つを組み合わせて投資しています。
SCHDで増配力と成長性、VYMで分散性、HDVでディフェンシブ要素を取り入れることで、利回り・分散・守りの3つをバランス良く兼ね備えた高配当ポートフォリオを意識しています。
SCHDに連動する楽天証券・SBI証券・tracersのファンド比較

SCHDは、安定した配当収入を求める投資家にとって魅力的な選択肢です。本では、楽天証券の「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」(以下、楽天SCHD)、SBI証券の「S・米国高配当株式100」、について、それぞれの特徴を比較し解説します。
🏦 対象ファンドと概要
SCHD(米国高配当株式100指数)に連動する日本の投資信託は、2025年9月現在、以下の3ファンドで展開されています。楽天・SBIと信託報酬を下げ、価格競争が始まっています。また、楽天とSBI証券からは年1回決算型の成長型の投信も発売になりました。
| ファンド名 | 証券会社 | 設定日 | 信託報酬 (概算) | 分配頻度 | 分配月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 楽天・高配当株式・米国ファンド | 楽天証券 | 2024年 9月27日 | 0.1238% | 年4回 | 2・5・8・11 |
| S・米国高配当株式100 | SBI証券 | 2024年 12月20日 | 0.1227% | 年4回 | 3・6・9・12 |
| tracers 米国高配当株式100 | 日興アセット | 2025年 7月23日 | 0.132% | 年4回 | 1・4・7・10 |
💰 分配金情報と分配方針の違い(2025年9月時点)
以下に2025年9月時点の各ファンドの分配金推移をまとめます。
| ファンド | 分配金実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 楽天SCHD | 2025/02/25:85円2025/05/26:70円2025/08/25:80円 合計:235円 | 「収益調整金」を含めた積極分配型。初回から高めの分配を行い、安定感を演出。 年間利回りの概算(約3.1%) |
| SBI SCHD | 2025/06/19:62円 2025/09/29:85円 | 実際の運用益の範囲内で分配する堅実方針。 投信マイレージにより実質コストも低減。 |
| tracers SCHD | 2025/07/04:85円 | 初回は高めだが、今後の分配傾向は不透明。決算月が1・4・7・10月で、他社とずれているのが特徴。 |
楽天とtracersの分配金が近く、SBIは少し分配金が低くなっていることがわかります。表から読み取れる各社の注目すべきポイントは以下のようになっています。
- 楽天:分配金が高めに出ているが、「収益調整金」を含むため実質的な利回りは今後の推移で判断が必要。
- SBI:初回は「収益調整金」を使わず、安定重視。また、2025年8月よりETFの配当支払日に寄せた決算日変更(29日)により、今後はETFと3か月ずれていた配当タイミングが改善。
- tracers:初回85円と見栄えは良いが、まだ実績は未知数。決算月が他とずれるため、楽天・SBIと組み合わせれば「毎月分配戦略」が可能。
そのため、例年例年「年後半の分配金が厚め」になる傾向があるSCHDでSBI SCHDの2025年9月の分配金は楽天SCHDと同水準となりました。今後12月の分配金水準がどうなるか、そして楽天・tracersの次回以降の分配推移が、投資判断において重要なチェックポイントになります。
我が家の新NISA戦略|SBI・SCHDへ400万円投資予定

私は米国ETF主力3本柱の1つとして「SBI・SCHD」に400万円を新NISAで投資する予定です。この配当戦略を通じて、実際の資金計画やポートフォリオ構成をご紹介します。
10年以内に実現したい配当収入を背景に、当家では以下のような高配当戦略を組み立てています。主力ETFに加えてSBI・SCHDも新たに加え、資産効率と配当安定性のバランスを追求した資金計画です。
| カテゴリ | 投資目標額(円) | 内容・意図 |
|---|---|---|
| 🇺🇸 米国ETF主力 | VYM 400万 HDV 400万 SBI-SCHD 400万 | VYM・HDV・SBI-SCHDに各400万円ずつ投資。配当成長・利回り・円建てアクセスのバランスを重視した“主力3本柱” |
| 🇯🇵 国内ETF主力 | 400万 | 1489、tracers日経高配当を中心に、為替リスクを避けつつ円建て配当を安定的に受け取る設計 |
| 🇯🇵 お試し枠 (国内) | 400万 | NEXT FUNDS 野村株主還元70(2529)、SBI日本高配当に日本株の分散として保有。現在は、アムンディ高配当(累進配当指数)に興味 |
| 🌍 お試し枠 (海外) | 400万 | 欧州・新興国を検討中。地域・通貨分散を進め、米国偏重を緩和する目的 |
なぜ「400万円 を SBI・SCHD」なのか?3つの理由
他米国ETFとの補完関係
VYMやHDVが広範な銘柄分散を提供するのに対し、SCHDは厳選された銘柄による高収益性と安定性が魅力。その組み合わせで「強靭な米国ポートフォリオ」が形成できます。
配当利回りと増配性の両立
先にご紹介した通り、SCHDは約3.8%の利回りと高い増配率(年率平均11.5%)を備えており、安定と成長の両方に強みがあります。
新NISAの成長投資枠に最適
新NISAでは非課税メリットがあるため、分配金を再投資しながら長期成長を狙うには理想的な投資対象です。
400万円投資のシミュレーション(20年投資)
もし400万円をSBI・SCHDに投資した場合、初年度の配当利回り3.8% を前提とすると、受け取れる金額は 年間15.2万円(月あたり約1.3万円) です。
さらに 毎年10%ずつ増配 が続いた場合、20年後には年間配当が 約100万円(月あたり8万円) まで拡大します。これは「生活費のベースを賄える水準」であり、固定費の大部分をカバーできる可能性があります。
新NISA×SCHDでFIREできる?(20年投資)
次に、もし新NISAの成長投資枠 1,200万円をSBI・SCHDに一括投資したと仮定してみましょう。初年度の配当は利回り3.8%で 約45.6万円(月あたり3.8万円)。これは光熱費や保険料など、生活固定費の多くをカバーできる金額です。
さらに増配率10%が20年間続いた場合、年間配当は 約300万円(月あたり25万円) にまで成長します。「1人分の生活費」をほぼ賄える規模となり、20年かければ新NISA×SCHDでサイドFIREが可能。また特定口座でも追加投資をすれば、FIREも可能と考えます。
ただ、SCHDだに集中投資が良いかはその人のリスク許容度もあります。現に私は他のETFと分散しています。
👉 このように「初年度の受取額」と「20年後の受取額」を並べると、高配当&高増配率の力 を強く実感できます。
まとめ|SCHDを軸に高配当戦略を再構築
SBI・SCHDの登場によって、配当利回り・増配率・財務健全性の三拍子がそろったETFを日本円で手軽に購入できる時代が本格化しました。本記事では、SCHDの基本情報、他ETFとの違い、日本国内の投資信託比較、そして筆者の新NISA戦略まで幅広くご紹介しました。
私自身も、SBI・SCHDへ400万円を投資予定です。VYMやHDVと組み合わせて、配当月の分散や通貨リスクのコントロールも意識したポートフォリオを設計しています。
これから高配当投資を始める方も、すでに運用中の方も、「何に・なぜ投資するか」を明確にして、シンプルで再現性のある戦略を描いてみてください。
📣 高配当投資を始める方へ
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