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なぜあの時、投資やお金のことを勉強しなかったのか

30歳を過ぎて資産形成を始めてから、何度もそう思いました。当時の自分は、投資とは「一部のお金持ちがやる、遠い世界のもの」だと思い込んでいました。
実際には、新卒のときに企業型DCや自社株購入制度の説明を受け、「株式投資」や「資産形成」といった言葉も聞いたはずです。それでも、自分の中でそれが“投資”だとは結びついていませんでした。
「会社で決められているからやっているだけ」「みんなやっているなら大丈夫だろう」──
そんな気持ちで、自分のお金を運用している実感すらありませんでした。
今振り返ると、ただ知らなかったのではなく、知ろうともしていなかった。
そして、そうだったのは、きっと当時の自分に、人生やお金に関する軸やゴールがなかったからだと思います。
「この会社で定年まで働くんだろうな」と、ぼんやり思っていただけだったからこそ、学ぶ必要性も感じなかったのかもしれません。
ここからは、そんな自分が経験した3つの“後悔”を振り返りながら、これから投資や資産形成を始めようとしている方に向けて、少しでもヒントになればと思い書いていきます。
🔻この記事でわかること
- 投資や資産形成に「関心がなかった頃」の思考と行動
- よくわからないまま始めた制度が、後からどう影響したか
- 「知ろうとしなかった」自分が何に後悔し、何に気づいたか
- 30歳からでも資産形成に間に合うのかというリアル
- これから投資を始める人に伝えたい、最低限の視点
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新卒で自社株一択だった“謎の安心感”
💡知ろうとしなかった「第1の後悔」:自社株の“安心感”
新卒で入社した会社に、自社株を毎月購入できる制度がありました。
「給与から自動的に天引きされ、インセンティブがある」「会社が推奨している」「先輩たちもやっている」──
そんな理由で、特に深く考えずに申し込みました。
説明の中で「株式投資の一種である」といった話もあったような気がしますが、当時の自分にはそれがどういう意味なのか、いまいちピンときていませんでした。
結果的にその自社株は入社から数年で値上がり、株式投資の勉強をして良いタイミングで売り抜け、+20%程の収益がありました。でも今思えば、それはたまたまラッキーだっただけです。その会社に何かあれば株価は簡単に下がる(実際に今下がっている)、給与と資産が同じ会社に集中している状態は、リスクが大きい。
実はこのとき、同時に企業型DC(確定拠出年金)も始めることができたのですが、そちらは「よくわからないから」とスルーして、自社株だけを選びました。
今思えば、節税や分散投資ができる企業型DCの方がよほど堅実だったのに、なぜか自社株に“よくわからない信頼感”がありました。
このときの自分には、「リスク分散」や「将来への備え」といった考え方がなく、ただ「みんながやっているから大丈夫」という感覚だけでした。
思い返すと、ここが最初の“知ろうとしなかった”ポイントでした。もしこのとき、「本当にこの選択でいいのか?」と少しでも調べていれば、少し調べる動機があれば、もっと早く“お金の仕組み”に向き合うことができたかもしれません。
企業型DCをスタート|よくわからず商品を選んだ不思議
💡知ろうとしなかった「第2の後悔」:企業型DCもまた、理解せず
社会人4年目くらいで、新卒で始めなかった企業型DC(企業型確定拠出年金)の運用を始めることになります。
これもたまたまあった説明会で、同期と一緒に申し込んだ記憶があります。
でも正直、どの商品を選べばいいのか全くわからず、「この辺が無難そうかな…」と、国内外の株式・債券を均等に選びました(よく言えばバランスファンド)。
その後、勉強した際に修正しましたが、最初のポートフォリオはまさに“なんとなく”で作ったものでした(以下実際のポートフォリオ)。


株式・債券など、今でこそ違いがわかりますが、当時は「言葉は聞いたことがない」レベル。信託報酬が高いとか、長期投資に向いているかどうかなんて視点もなく、「元本が保証されてるか」「なんとなく安心そうか」くらいで決めてしまっていました。
しかも、商品を選んで終わったあとはほぼ放置。1年に1回届く運用成績レポートには目を通していたのに、それでも放置していたんです。それでも当時は、「とりあえず始めたからOK」「みんなやってるし大丈夫」と思っていました。
ここが、2回目の“知ろうとしなかった”ポイントでした。
もしあのとき、「この選択で本当にいいのか?」と少しでも立ち止まっていたら…。少しでも調べる動機があれば…。
何も調べず積立NISAを開設|銀行の言いなりだった数年間
💡知ろうとしなかった「第3の後悔」:2度あることは3度ある、銀行まかせの積立NISA
2018年頃、定期預金の相談か何かで銀行に行ったときに、「積立NISAってご存知ですか?」と紹介され、言われるがままにスタート。
投資信託の商品も、「おすすめはこちらですね」と案内されたものを選びました。日本の投資信託だったと思います。手数料の違いや運用実績などは特に気にせず、ほぼ“おまかせ”で月2万円からスタートしました。
それから毎日のように値動きをチェックするように。数か月後、当時の積立NISAの上限である月3.3万円になるよう、海外の投信も追加で積み立てることにし、再び銀行を訪れました。
毎日価格は見ているのに、それだけ。
投資をしているつもりではいたけれど、「なぜこの投信を選んだのか?」「今の積立は妥当なのか?」といったことは、ほとんど調べることはありませんでした。
今振り返れば、「とにかく積立NISAって始めればお得なんでしょ?」という浅い理解のまま、行動だけが先に進んでいた状態でした。「自分で選ぶ」という視点がないまま、“勧められたから始めた”だけだったんです。
ここが、3つ目の“知ろうとしなかった”ポイントでした。
とはいえ、たまたま始めていたおかげで、2020年の米国ハイテク株の上昇に乗れていたりと、ラッキーな面もありました。
ただ、このとき、「自分の人生に必要なお金をどう増やしたいのか?」「どんな運用をしたいのか?」といった問いを一度でも持っていれば——
資産形成は今ごろもう終盤に入っていたかもしれません。
FIREという考えに出会う|YouTubeが僕を変えた瞬間

💡変化のきっかけ:FIRE動画が“自分ごと”に変えた
入社してしばらくは、毎月の給料をほぼ使い切っていました。服と外食に散財し、コロナ禍になってからはインテリアに散財。部屋が整った頃にはもう欲しいものもなくなり、だらだらとYouTubeを眺める日々が続いていました。
そんなある日、1本の動画が目に止まりました。“30代でFIRE(早期リタイア)した人”のライフスタイルを紹介する内容でした。
「30代で仕事を辞める人生があるのか!」
衝撃を受けました。その方のYouTubeをすべて見て、関連動画もひたすら見漁りました。
行動だけは早かったので、すぐに散財や浪費を見直し、自分の意志でSBI証券の口座を開設して運用をスタート。幸い、すでに積立NISAは始めていたので、NISA口座の移管手続きも行い、すぐに投資に踏み出せました。
こうして、「お金と暮らし」に対する考え方が大きく変わっていきました。ここが、自分にとっての価値観の転換点だったと思います。
30歳から学び始めた“お金の本質”

FIREという考え方に出会ってからは、「とにかくお金を増やさなければ」という気持ちで資産形成にのめり込んでいきました。
収入の多くを投資に回し、節約に励み、生活も少しずつ整っていったと思います。
ただ、当時の自分には明確な軸もゴールもありませんでした。
FIREを達成したいとは思っていましたが、「なぜFIREをしたいのか?」「どんな暮らしをしたいのか?」までは深く考えていませんでした。
そんな状態だったからこそ、いくつか失敗もしました(※このあたりは別記事で詳しく書いています)。
けれど、投資を続けていく中で資産が1,000万円を超えたあたりから、少しずつ変化がありました。
ただ数字を追いかけるだけではなく、自分がどんな人生を送りたいのか?
それに対して、どのくらいの資産があれば安心できるのか。そんなふうに「人生設計の中に資産形成がある」という感覚が芽生えてきたんです。
そこからは、自然と自分の軸やゴールを意識するようになりました。
「子どもとの時間を大事にしたい」「場所にとらわれずに暮らしたい」「お金の不安を減らしたい」──
そんな暮らしのイメージを持てるようになってからは、投資への向き合い方も安定しました。
FIREはただの“ゴール”ではなく、暮らしとお金をどう整えていくかという過程そのものなんだ。30歳を過ぎてから、ようやくそんなことに気づけるようになりました。
🔸 とん家パパの投資の失敗談をこちらへの向き合い方と目標の詳細はこちら

🔸 とん家パパの投資の失敗談をこちら

これから投資を始める人へ伝えたい3つのこと

これまで投資に対して無関心だった自分が、30歳を過ぎてようやくお金と向き合い、
少しずつ考え方や行動を変えてきた中で、いま強く思うことがあります。
それは、自分の「軸」と「ゴール」を明確にすることが、何より大事だということです。
FIREという言葉に出会い、「お金を増やしたい」と走り始めた当初の自分は、その“なぜ?”を持たないまま、投資という手段だけを追いかけていました。だからこそブレるし、不安にもなるし、他人のやり方や成果と比べてしまう。ずっと「他人の人生」を追いかけていたんだと思います。
でも、自分の軸とゴールが見えてきたことで、はじめて人生が“自分ごと”になりました。そのおかげで、地方への移住という大きな選択も、迷いなくできました。
これから投資を始める方へ、僕から伝えたいことは3つです。
①「なんのために投資をするのか?」を、自分の言葉で答えてみてください
お金は手段です。
そのお金で、どんな暮らしをしたいのか? どんな日々を送りたいのか?
そこを先に描けたほうが、投資にも納得感が生まれます。
②「他人の成功例」よりも、「自分の暮らし」に合ったやり方を
SNSやYouTubeにはさまざまな投資情報があふれていますが、それをそのまま真似してもうまくいかないこともあります。自分の収入、家族構成、価値観にあった“ちょうどいいやり方”を探すことが大事です。
③「知ろうとすること」だけで、未来は変わり始める
僕の失敗の多くは、“知らなかったこと”ではなく、“知ろうとしなかったこと”が原因でした。でも一度、「これってなんだろう?」と自分で調べはじめたときから、人生は確実に変わりました。
投資は特別な人だけのものではなく、暮らしをより良くするための道具です。
自分の人生にとって必要かどうかを、自分の目で見て、考えて、選んでみてください。
📝 おわりに|今すぐ、始めてみる
振り返れば、投資も、人生設計も、最初からうまくできていたわけではありません。むしろ「知らなかったこと」「知ろうとしなかったこと」の連続でした。
でも、だからこそ言えることがあります。
「遅かったかもしれない」と思って始めた30歳からの資産形成でも、ちゃんと気づき、考え、行動すれば、人生は変わっていくということ。
何歳からでも、自分なりの軸とゴールを持てた瞬間から、投資は“お金を増やす手段”ではなく、“暮らしを整える力”に変わっていきます。
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