サイドFIRE・地方移住

【実録】東京から仙台へ!地方移住はFIREへの近道?生活費・教育費・移住準備のリアル

【地方移住はFIREへの近道?】東京vs仙台の生活費・教育費を研究職サラリーマンが徹底比較!
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Contents
  1. 東京から仙台へ|地方移住を決めた理由と準備の全記録
  2. 地方移住とは?地方移住のメリット
  3. 生活コストと利便性のバランス比較
  4. 【生活費&教育費】仙台と東京の徹底比較
  5. 地方移住の住宅戦略|中古戸建で叶える固定費削減と理想の生活
  6. 仙台移住のメリット|生活費・教育費・子育て環境の魅力
  7. 仙台移住の課題と対策|収入・求人・文化環境の現実
  8. 方移住で実現するサイドFIREの家計シミュレーション
  9. 地方移住準備の流れ(実例)
  10. 東京都23区から地方移住をする際の補助金について(2024年最新)
  11. 移住計画の現状と今後の予定

東京から仙台へ|地方移住を決めた理由と準備の全記録

サイドFIREを目指す研究職サラリーマンである私は、2025年12月に家族と共に東京から仙台へ移住することを決めました。
サイドFIRE後は、家族との時間を大切にしながら「広い家で、自分の好きな家具や照明に囲まれ、ゆったりとした時間を過ごす」──そんな暮らしを実現するのが目標です。

この記事では、移住先に仙台を選んだ理由を、生活費・教育費・収入の違いという数字の比較だけでなく、

  • 子育て環境の魅力
  • 収入減少や求人の少なさ、文化的イベントの機会不足といった課題
  • 実際に進めている準備の流れ

といった実体験ベースの視点でお伝えします。これから地方移住を検討している方や、家計改善と暮らしの質の両立を目指す方に、現実的なヒントをお届けします。

この記事でわかること

  • 東京と仙台の生活費・教育費・収入差の具体的な比較
  • 地方移住で得られるメリットと、実際に感じる課題
  • 子育て環境や暮らしの質がどう変わるのか
  • 移住準備を進めるためのステップと実例
  • 収入減少リスクや文化的イベント不足への対策方法

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地方移住とは?地方移住のメリット

地方移住とは、都市部から地方へ生活拠点を移すことです。
目的は人それぞれですが、「自然豊かな環境での子育て」「生活コストの削減」「ゆとりある暮らし」などがよく挙げられます。最近ではテレワークや自治体の移住支援制度の普及により、移住を検討する世帯が増えています。

私たち“とん家”にとって、地方移住はサイドFIREを加速させるための戦略のひとつです。「住まい=生活コストの中で最も大きな項目」を見直すことで、家計のバランスを根本から変えられると考えています。

なぜ今動くのか?

サイドFIREを視野に入れたとき、「どこで暮らすか」は生活の満足度と家計に直結します。私は、サイドFIRE後の生活拠点として考えている地方都市に実際に住みたいという思いますがありました。

また、娘が小学校に入ると生活圏や交友関係が固まり、住む場所を大きく変えるハードルが上がります。そこで、小学校入学までの幼稚園の3年間を「地方都市で暮らすか、首都圏で暮らすかを見極める期間」と位置づけました。
この期間を試行期間として活用することで、移住後のミスマッチを防ぎ、サイドFIRE後の生活設計にも確信を持てると考えています。

地方移住がもたらす価値の全体像(コスト・暮らし・時間)

地方移住で得られる価値は、生活費の安さだけではありません。私たちが感じている主な価値は「コスト」「暮らし」「時間」の3つです。

① コスト削減
家賃や住宅ローン、駐車場代などの固定費が下がり、食費や日用品などの変動費も抑えやすくなります。我が家では「車を持たなくても生活できる仙台」という選択をし、住居費+車関連費という固定費を圧縮。浮いた分は投資に回し、資産形成の加速につなげます。

② 暮らしの質の向上
地方では自然が近く、子どもがのびのび遊べる環境があります。人の密集や騒音から離れ、広い居住スペースを確保できるため、精神的な余裕も生まれます。都市部の便利さは魅力ですが、静かで安全な環境はお金には代えられない価値です。

そして現状、私のゴールである、好きなものに囲まれて好きなことをする生活い一番近づくと考えています。

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③ 時間の自由
職場や学校、買い物先までの距離が短く、通勤・移動時間が減ります。片道30分短縮できれば、年間で約240時間の節約。FIRE後を待たずして、この時間を家族や趣味に使えることは生活満足度を大きく高めます。

この3つの価値は、それぞれ単独でも効果がありますが、組み合わせることで家計・暮らし・時間のすべてが好循環に入ります。次のH2-2では、この価値を具体的なデータと比較表で検証していきます。

チャンスが来たら動ける準備をしておく(体験談)

もともとは2026年から本格的に就職活動を始め、同年春〜夏の移住を計画していました。しかし、思いがけないご縁で計画は大きく前倒しに。

2025年春、前職の先輩から仙台市内の研究職求人を紹介され、面接を経て採用が決定。2026年1月入職が決まると同時に、幼稚園探しも進め、希望していた園への入園が内定しました。結果として引越しは2025年12月に前倒しされ、新生活がスタートすることに。

スムーズに移住準備を開始できていたのには、以下ができていたためです。

  • 移住候補地と住居条件の事前リスト化
  • 教育機関(幼稚園・保育園)の事前調査と候補確保
  • 引越しや生活費に備えた流動性の高い資産の確保

計画通りに進まなくても、状況に応じて柔軟に動ける体制を整えておくことが、地方移住成功の大きな鍵だと実感しています。

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生活コストと利便性のバランス比較

地方移住を検討する際、多くの人が注目するのは「生活コストの差」です。

しかし実際には、生活コストと同じくらい重要なのが利便性です。病院やスーパー、交通アクセス、教育機関、そして芸術や文化施設などへのアクセスが整っていなければ、日常生活や子育ての満足度は下がり、結果的に余計なコストや時間を費やすことになりかねません。

ここでは、都市部・地方都市・車必須の田舎という3つのタイプ別に、生活コストと利便性のバランスを整理します。

都市部(東京)|高コスト・高利便

東京などの都市部は、家賃や物価が全国的に高い水準にあります。
住宅費は地方都市と比べて大きく差が出やすく、同じ広さ・築年数でも家賃が倍近くになることも珍しくありません。

一方で、公共交通網、医療機関、商業施設、教育機関(学校・塾)の数と質は非常に充実しています。さらに、美術館・博物館・音楽ホール・劇場など、芸術や文化に触れられる機会も豊富です。子どもから大人まで、多様な経験を積むことができるのは都市部の大きな魅力です。

「利便性を最大限確保できる反面、高い固定費を許容できるか」が最大の判断ポイントになります。

地方都市(仙台)|中コスト・中〜高利便

仙台のような地方中核都市は、家賃や物価が都市部より抑えられつつも、一定以上の利便性を確保できます。中心部には商業施設や医療機関が集まり、公共交通も整備されているため、エリアを選べば車なしでも生活が可能です。

教育面では、公立学校の数や質が安定しており、学習塾や習い事も必要十分な選択肢があります。また、仙台市内や近郊には美術館・コンサートホール・劇場が揃っており、都市部に比べると数は少ないものの、日常的に芸術や文化に触れる機会は確保できます。

生活コストと教育・文化環境のバランスが取りやすく、子育て世帯やFIRE後の生活拠点としても選びやすい層です。

車必須の田舎|低コスト・低利便(+車維持費負担)

家賃や土地代が非常に安く、広い住まいや庭を手に入れやすい一方、公共交通や商業施設が限られます。病院やスーパーまで車で片道30分以上かかるケースもあり、日常生活の多くが車依存になります。


教育面では通学可能な学校が少なく、塾や習い事の選択肢も限られます。芸術や文化に触れる機会は都市部・地方都市に比べて少なく、美術館や演奏会、演劇などに参加するには都市部までの移動が必要になる場合が多いです。


住宅費は安くても、車の維持費や教育・文化関連の移動コストが加わり、トータルでは思ったほど節約できないこともあります。

比較表|家賃・交通・病院・スーパー・教育・文化・生活費総額

項目都市部(東京)地方都市(仙台)車必須の田舎
家賃高い安い
交通アクセス
公共交通充実、
車不要

中心部は公共交通可、
郊外は車が便利

車必須
病院アクセス
スーパー・
商業施設
教育機関の
選択肢

学校・塾・習い事多

公立中心、必要十分

選択肢少
都市部まで通う
芸術・文化施設
主要施設のみ

都市部へ移動
生活費総額高い低〜中
車維持費・移動費

生活コストや利便性は、住む地域のタイプによってここまで大きく異なります。
では実際に、私たちが候補にしている仙台と東京では、生活費や教育費がどのくらい違うのか。次の章では、最新データをもとに【生活費&教育費】を具体的に比較し、数字でその差を確認していきます。

【生活費&教育費】仙台と東京の徹底比較

私たちは2025年12月、東京から仙台へ移住します。
すでに住居・職場・幼稚園が決まり、引越し準備の真っ最中です。移住の大きな目的のひとつは、生活費と教育費の最適化。実際に私たちが試算した、東京と仙台の生活コストの概算の差をご紹介します。

項目仙台東京
家賃(2LDK)8万円13万円
食費7万円10万円
光熱費1.5万円1.7万円
交通費1.0万円1.5万円
その他雑費2.5万円3万円
帰省費用(3人・年3回)4.0万円16.8万円
合計(万円)20.0

(帰省)4.0
29.3

帰省)16.8

我が家の試算としては日々の生活費は約9万円程下がる。さらに帰省代で約12万円と月換算すると約10万円程の節約になると考えています。

1. 家賃の違い

ここでは、我が家の概算ではなく、実際のデータをもとに紹介します。仙台では2LDKの物件の平均価格は約7万~9万円ですが、東京では同条件で約15万~20万円が相場と、仙台が東京の約半分になっています。

これは地方移住の大きなメリットであり、家族で暮らす場合でも、広い住居を比較的安価に確保することが可能になります。

2. 食費と光熱費

食費と光熱費に関しては、仙台と東京で大きな差はありません。ただし、地元産の新鮮な野菜や魚介類が手に入りやすい仙台では、価格面だけでなく品質面でもメリットを感じられることが多いです。

さらに、現在東京でかかっている外食費も大幅に削減できると考えています。光熱費についても、仙台の方が若干安い傾向にありますが、冬場は暖房費がやや増える点に注意が必要です。

現在は変動費の節約にも力を入れています。変動費の節約方法が気になる方はこちら。

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3. 【公共交通機関の東京vs車の仙台】交通費

一般的に、東京では公共交通機関が主な移動手段になる一方、仙台では車となります。ガソリン代や駐車場のみを月の交通費と捉えれば東京と同じ。または東京より抑えられるケースが多いと考えています。

ただ、やはり購入費や維持費を考えると最初は車は持たない生活を考えています。車を持たなくても生活できる駅近物件でどこまで地方都市で生活できるか試してみたいと考えています。

地方都市の良い点として中心の駅周辺に全てが集まっているコンパクトさがあると思っています。私はなるべく移動を少なく中心駅の周辺に住んでこのメリットを存分に生かしたいと考えています。

4. 【公立vs私立】大学までの教育費比較(概算)

前提として東京・神奈川・埼玉等は私立の小中高の選択肢が多いですが、地方都市の場合は高校までは公立高というのが一般的です。そのため、地方都市で生活する場合は高校までは公立高校で大学は私立で一人暮らしというのが私が用意する教育費と考えています。

以下に、公立と私立で小学校から大学まで進学した場合の教育費総額の比較表を作成しました。数値は文部科学省や各種調査を元にした平均的な年間費用を元にしています(概算)。

このように、オール公立の場合とオール私立の場合では教育費に約3倍の差が出ます。私は、小学校や中学校は勉強ではなく、いろんな友人と遊び、いろんな経験をして欲しいと思っています。

そのため、高校までは公立、大学は一人暮らしの私立というイメージをしています。そのため高校までの生活や教育費は配当金で支払い、大学入学までに大学の教育費はインデックス投資で1,000万円程用意するようなイメージをしています。

教育段階公立(年間)公立合計私立(年間)私立合計
小学校(6年)約32万円約192万円約158万円約948万円
中学校(3年)約48万円約144万円約140万円約420万円
高校(3年)約45万円約135万円約96万円約288万円
大学(4年)約54万円約216万円約73万円約292万円
合計約687万円約1,948万円
  • 上記はすべて「学費・通学費・教材費・給食費・学校外活動費(塾・習い事など)」を含んだ平均的な数値です。
  • 実際の費用は居住地や学校、生活スタイルにより増減します。
  • 私立大学は文系の場合の平均で、理系・医学系に進学した場合はさらに高額になります。

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まとめ:我が家の生活費・教育費戦略

この比較からもわかるように、仙台への移住によって毎月の固定費は大幅に減り、教育費も計画的に備えやすくなります。
我が家では、高校までは配当金で教育費をまかない、大学費用はインデックス投資で1,000万円を目標に積み立てています。すでに一部は運用を開始しており、**「生活費削減 → 投資 → 資産形成」**という流れが確立できています。

特に住居費は固定費の中でも影響が大きく、一度決めると長期的に変えにくい項目です。
そこで次章では、仙台での永住を見据え、さらに固定費を抑えながら住み心地も高める中古戸建・住宅戦略についてお話しします。

地方移住の住宅戦略|中古戸建で叶える固定費削減と理想の生活

地方移住を決めたら、生活拠点となる住まい選びが家計と暮らしの満足度を左右します。中古戸建は、広さと価格のバランスに優れ、固定費を大きく下げられる選択肢です。
さらに、自分の好きな家具や照明を置き、理想の空間に作り上げることで、FIRE後も快適に過ごせる生活基盤が整います。
ここからは、仙台を例に中古戸建を活用した住宅戦略をご紹介します。

中古戸建は「広さ×価格」のバランスが魅力

仙台のような地方都市では、同じ広さでも都市部に比べて住宅価格が大きく抑えられます。
中古戸建なら土地付きで広い住居が手に入りやすく、家賃や新築購入に比べてコストパフォーマンスが高いのが特徴です。
私自身、「広い家で、自分の好きな家具や照明に囲まれて暮らす」というFIRE後の理想像に、この選択肢がぴったり合致しました。

仙台と東京の中古戸建価格を比較

仙台で100㎡の中古戸建を購入する場合、平均価格は約2,850万円。東京では同規模で6,000万~8,000万円と、倍以上の価格差があります。この差は住宅ローンの返済額にも直結します。
金利1.5%・35年ローンの場合、仙台では月約7.8万円、東京では月16.8万~22.4万円。月の住居費だけで年間100万円近い差が出る計算です。

項目仙台東京
中古戸建て住宅の平均価格(100m²)2,850万6,000万~8,000万
35年ローンの月々支払い(※金利1.5%の場合)7万8千16万8千~22万4千

さらに住居費用を下げるための戦略

平均相場でも仙台は十分安いですが、私はさらに2,500万円以下での購入を目指しています。そのために意識しているポイントは以下の通りです。

  • 土地値に近い価格で買える物件を探す(将来の売却・賃貸も視野に)
  • 築年数が経っていても構造がしっかりしていて、理想の雰囲気に近い家を選ぶ(リフォーム費用を加味)
  • 駅や生活圏へのアクセスを確保(車維持費の削減効果も)

こうした条件を満たす物件を選べば、住宅費の固定化リスクを抑えつつ、資産性も確保できます(詳細な戦略は以下の記事をご覧ください)。

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住宅戦略で実現するサイドFIRE後の暮らし

中古戸建は、固定費削減と快適な暮らしを同時に叶える選択肢です。
住宅費を抑えれば、投資や趣味、旅行に回せる余裕が生まれ、FIRE後も好きな空間で心豊かに暮らせます。

次章では、この住宅戦略を含めた地方移住のメリットを整理し、数字では測れない価値をご紹介します。

仙台移住のメリット|生活費・教育費・子育て環境の魅力

地方移住には、日々の暮らしを豊かにし、家計のバランスを大きく改善できる可能性があります。私たちが東京から仙台へ移る決断をした背景にも、単なる「支出削減」だけではない、生活の質や家族時間の向上といった多くのメリットがありました。

ここでは、実際に準備を進める中で感じた、移住によって得られる大きな利点を2つの視点からご紹介します。

生活費・教育費の削減効果

仙台への移住で最も大きいメリットの一つが、生活費と教育費の圧縮による「家計の自由度アップ」です。前章で紹介した通り、住居費や日常生活費の削減効果は大きいのですが、ここで強調したいのは「使えるお金の配分が変わること」です。

東京では固定費に追われ、教育資金や将来の投資に回せる金額が限られていました。しかし仙台では、固定費を減らした分を

  • 教育費の先取り(大学費用の積立)
  • 投資による配当収入の拡大
  • 家族のレジャーや経験に投資

といった形で「未来を作るお金」に回すことができます。
つまり、支出を減らすことそのものより、そのお金の使い道が広がることが、地方移住の本当のメリットだと感じています。

子育て環境の魅力(自然・通学距離・習い事選択肢)

仙台は都市機能と自然環境のバランスが非常に良く、子育て世帯にとって魅力的な環境です。

  • 自然との距離が近い:車で30分も走れば海にも山にもアクセス可能。季節ごとの自然体験が日常になります。
  • 通学距離が短い:都市部のような長距離通学や混雑した公共交通機関とは無縁。徒歩や自転車通学が現実的です。
  • 習い事の選択肢:東京ほど多くはないものの、主要駅周辺には英会話・ピアノ・水泳など基本的な習い事は揃っており、移動も短時間で済みます。

我が家の場合、「放課後は友達と遊ぶ時間をしっかり確保したい」という方針があるため、このコンパクトな都市構造は大きな魅力です。子どもが自由に過ごせる時間と環境を整える意味でも、地方移住はプラスになると考えています。

仙台移住の課題と対策|収入・求人・文化環境の現実

一方で、地方移住には見逃せないデメリットやリスクも存在します。
実際に準備を進める中で、数字や制度では見えにくい現実的な課題に直面しました。
これらの課題を事前に把握し、移住後に慌てないように対策を立てることが、スムーズな定着の鍵になります。ここでは、私たちが特に注意している3つの課題と、その考え方を整理します。

収入減少リスクとその対策

地方移住で避けて通れないのが収入減少の可能性です。
仙台の平均年収は約450万円で、東京の約620万円と比べると大きな差があります。最低賃金も仙台は時給973円、東京は1,163円と約190円の開きがあります。

項目仙台東京
平均年収450万円620万円
最低賃金(時給)973円1,163円

我が家では、この収入差を補うために以下の3本柱で対策をしています。

  1. 配当金収入の活用:2026年に年間50万円(約月4万円)を目標。
  2. 副業収入の確保:リモートやスキルを活かした副業で月5万円を追加。
  3. 本業収入の維持:地方でも平均年収レベル(約450万円)を確保し、複数の収入源を組み合わせる。

このように、収入減少を前提に計画を立てておけば、生活の安定性を維持できます。

研究職の求人の少なさ

私の職種である研究職は、地方では求人が非常に限られるのが現実です。特に東北地方では研究所を持つ企業が少なく、工場勤務や製造技術職はあっても勤務地や通勤距離の面で条件が厳しいケースが多くあります。

今回は幸運にも知人の紹介で仙台市内の研究職が決まりましたが、もしこの機会がなければ転職活動は長期戦になっていた可能性があります。
専門職で地方移住を考える場合は、事前の求人調査や人脈づくりが不可欠です。

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文化的イベントの少なさとその影響

もう一つ見落としがちな課題が、文化的イベントや芸術活動の機会が限られることです。
東京では美術館、演奏会、舞台公演、国際的な展覧会などが日常的に開催されていますが、地方都市では開催頻度や規模が限られる傾向があります。

これは、娘が将来芸術や文化活動に興味を持った場合、その選択肢や経験の幅を狭める可能性があります。この点については、長期休暇や週末に東京や他都市へ足を運ぶなど、意識的に文化体験を補う工夫が必要だと感じています。

方移住で実現するサイドFIREの家計シミュレーション

資産額フェーズ月生活費(万円月投資額(万円)主な収入源目標月収(万円)ライフスタイルの特徴
4,000万円まで
(目標2030年)
2510本業+副業+配当40固定費最小化、
家族時間を優先
4,000〜1億円(2030年以降)3010副業+配当+本業は選択制40趣味・住環境に投資
1億円〜
(完全FIRE)
3010配当+運用益(年3〜4%)40働くかどうか完全自由、趣味重視生活
               地方移住×サイドFIRE 家計シミュレーション

地方移住の魅力は、生活コストを抑えながら家族や自分の時間を大切にできること。
我が家では、このメリットを最大限活かし、資産・収入レベルに応じた3つのライフステージを想定しています。
まずは4,000万円を目標にしつつ、最終的には1億円…は夢!(笑)
固定費削減で生まれた余裕は、投資や趣味、家族時間に振り向け、着実に理想の暮らしに近づける計画です。

ここでは、資産額ごとの生活像と家計戦略をまとめます。(詳細は以下の記事で紹介)

とん家の価値観で選ぶライフスタイル|サイドFIREのための投資戦略と地方移住
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資産4,000万円の場合【目標:~2030年】

2030年までに、金融資産4,000万円+毎月15万円の安定収入を確保するのが第一目標です。この段階では、生活費の最適化本業+副業+配当収入で生活費と投資資金の両立を図ります。

  • 住居費を抑えた生活:仙台市内の賃貸に住み、車なし生活で固定費を最小限に
  • 収入源の組み合わせ:本業で安定収入、副業で月5万円、配当で月10万円を目指す
  • 投資の継続:生活費を抑えた分、毎月10万円以上をインデックス投資や高配当株へ
  • 家族時間の確保:子どもが3〜6歳という貴重な時期に、様々な体験ができる時間を確保

このフェーズは「FIRE達成を急ぐより、家族と過ごす時間を優先する」ステージ。資産形成のペースは緩やかになりますが、生活の満足度は大きく向上します。

資産4,000万〜7,000万円【2030年以降】

資産が4,000万円を超え、7,000万円に近づくと、生活の選択肢はさらに広がります。
仙台の生活コストを維持しながら、趣味や住環境への投資が可能になります。

  • 住まいのアップグレード:中古戸建を購入しリフォーム、固定費削減と住環境の充実を両立
  • 趣味・文化体験の充実:旅行や美術館巡り、週末に東京へ文化イベントを楽しみに行く
  • 収入構造の変化:副業+配当で生活費の大半をカバーし、本業を辞める選択肢も

このフェーズでは、資産形成をしながら、サイドFIRE後の精神的なゆとりも確保できる住生活を目指します。

完全FIREも可能に(資産1億円〜)

資産が1億円を超えれば、配当と運用益だけで生活できる完全FIREが可能です。地方都市水準の生活費であれば、年3〜4%の運用益で十分暮らせます。

  • 仕事から完全に自由:働くかどうかは、自分の意思で決定
  • 住まいと生活の完全カスタマイズ:趣味重視の住宅、理想の暮らしを追求
  • 健康と学びへの投資:フィットネス、読書、カルチャースクールなど、生涯学び続ける

このフェーズは、経済的自由と時間的自由が完全に揃う段階。資産を守りながら、自分や家族にとって価値あることだけに時間を使える暮らしが実現します。

地方移住準備の流れ(実例)

地方移住は「住む場所を変える」だけでなく、仕事・教育・生活基盤のすべてを組み替える一大イベントです。
我が家では、2025年12月に東京から仙台へ移住するにあたり、毎月進捗を更新する「移住進捗チェックリスト」を作成し、ひとつずつ確実に進めています。

以下は、2025年7月末時点でのチェックリストです。

やること状況備考
仕事を決める2026年1月から勤務予定
退職手続き(退職金・保険等)保険証待ち
企業型DCのiDeCoへの移管審査待ち
幼稚園を選ぶ2025年7月に内定をいただく
家を選ぶ(賃貸)後日対応2025年11~12月に決定予定
移住支援制度・補助金の確認東京23区済・勤務であれば有り。
対象外
荷物整理・引越し準備後日対応不用品売却・整理など
現住所での行政手続き確認後日対応児童手当・転出届など
眼鏡のレンズ交換移住先にないことが予想されるものの対応。2本で46,000円もした…
会いたい友人と会う進行中引越しまでに徐々に進行
移住前のTo Doまとめ

実際の準備ステップ

  1. 仕事の確保
    • 移住の成否を左右する重要ポイント。今回は幸運にも紹介からの転職が決まり、2026年1月から勤務開始予定です。
    • この時点で退職手続きや企業型DCのiDeCo移管も同時に進行。
  2. 教育環境の確保
    • 2025年7月、希望していた幼稚園への内定を獲得。園見学や面接は、移住計画の初期段階から優先的に行いました。
  3. 住まいの決定
    • 賃貸物件は2025年11〜12月に決定予定。
    • 通勤・通園の利便性を第一に、駅近・コンパクトシティのメリットを活かす物件を選びます。
  4. 生活インフラ・補助金の確認
    • 東京23区からの移住支援制度は、勤務条件の関係で対象外と判明。補助金に頼らず計画を立てています。
    • 移住後の生活に必要な物品やサービス(例:眼鏡店)の有無も事前に調査し、必要な買い替えを実施。
  5. 引越し準備と人間関係の整理
    • 荷物整理、不用品売却、行政手続きは秋以降に本格化。
    • 移住前に会いたい友人・知人とは、少しずつ予定を入れて交流を深めています。

移住前のTo Doまとめ

  • 大きな手続き(転職・退職・教育・住まい)は早めに完了させる
  • 補助金や支援制度の条件を必ず確認
  • 移住先で手に入りにくい物は事前に購入
  • 人間関係の整理やお別れの時間も計画的に確保

こうしてタスクを細かく分け、進捗を見える化することで、「やることの漏れ」と「直前のバタバタ」を防ぐことができます。

東京都23区から地方移住をする際の補助金について(2024年最新)

東京都23区から地方への移住を検討している方は、補助金制度を活用することで移住費用を軽減できます。以下に確認するポイントをまとめました。

1.東京都の「移住支援金制度」

東京都では、東京23区に在住または通勤していた方を対象に、地方への移住支援金を提供しています。

  • 補助額:単体者は最大60万円、家庭持ちは最大100万円
  • 条件:指定地域への移住や、地方企業への就職、起業支援対象者など

以下に公式HPのURLを紹介しますので最新情報は公式ページからご確認ください。

https://www.chisou.go.jp/sousei/ijyu_shienkin.html

2.地方自治体の独自支援

移住先の自治体によって、住宅購入やリフォーム費用、引っ越し補助金、子育て支援など、独自の補助金が用意されています。

3.情報収集のポイント

「ふるさと帰還支援センター」や移住相談窓口を活用し、最新情報を確認することが重要です。移住支援金の詳細は、東京都移住先自治体の公式サイトでご確認ください。

移住計画の現状と今後の予定

仙台と東京の生活コストや収入を比較すると、地方移住は家賃や生活費を抑え、広い住居でのびのび暮らせるという大きなメリットがあります。
一方で、収入減少や求人の少なさ、文化的イベントの機会といった課題もありますが、我が家では配当金・副業収入・本業収入を組み合わせ、安定した生活を維持できる計画を立てています。

この記事公開時点(2025年7月)での進捗

  • 2026年1月からの勤務先が決定
  • 幼稚園の入園内定
  • 住居は2025年11〜12月に決定予定
  • 移住支援制度の条件確認済(対象外)

こうして一歩ずつ準備を進める中で、地方移住は「家族の幸福度を高める現実的な選択肢」だと実感しています。


📌 最新の進捗はこちらで更新中
👉 とん家の移住進捗チェックリスト一覧ページ
(毎月末に更新しています)

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