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※この記事は、2026年1月時点の税制・制度をもとに解説しています。私の退職は2025年ですが、制度解説は最新ルールに合わせて記載しています。

「退職金って、どれくらい税金で引かれるんだろう?」
退職を考えたとき、多くの人が最初にぶつかるのがこの疑問です。
2025年6月、私は34歳で退職し、サイドFIREを目指す道を歩み始めます。その際に特に重要だと感じたのが、退職金・税金・確定拠出年金(企業型DC)・iDeCo・社会保険の5つのテーマでした。
本記事ではその中から、まず「退職金」と「税金」に焦点を当てます。退職金にかかる税金の仕組みを理解しておけば、手元に残るお金を最大化でき、無駄な支出を防ぐことができます。
「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、退職前にしっかり確認しておきましょう。
👉この記事でわかること
✅ 退職金にかかる税金の仕組み
✅ 退職後にかかる税金の仕組み
✅ 34歳で退職しサイドFIREを目指す主夫の退職金の使い道と税金対策
退職後にかかる税金|前年の収入と退職金の2つに注意
退職後に発生する税金は、大きく分けて 「前年の収入にかかる税金」 と 「退職金にかかる税金」 の2つです。以下に簡単にまとめますが、次の章からそれぞれの計算方法を具体的に説明します。
① 前年の収入にかかる税金(住民税)
退職した翌年にも 住民税 や 所得税 の支払いが発生します。所得税はその年の所得にかかりますが、住民税は前年の所得に基づいて計算されるため、退職後も前年分の住民税を納める必要があります。特に、1月~5月に退職すると、住民税の一括請求がある ため注意が必要です。
② 退職金にかかる税金
退職金は「退職所得」として扱われ、退職所得控除 の適用により税負担が軽減されます。ただし、控除額を超えた部分には所得税と住民税が課税されるため、事前に計算しておくことが重要です。
退職後の税負担を抑えるためには、退職時期の選択や税金の支払い方法を事前に把握しておくことが不可欠 です。
前年の収入にかかる税金|退職後の住民税の仕組み
退職後に「想定外の出費」として多くの人が戸惑うのが、住民税の支払いです。住民税は「退職した年の収入」ではなく、前年の所得をもとに課税されるため、
退職して収入がなくなった翌年でも、まとまった金額を請求されることがあります。
ここでは、
- 住民税がどのように計算されるのか
- 退職後、実際にいくら支払うことになるのか
- 支払い方法にはどんな選択肢があるのか
を順番に整理します。退職後の資金計画を立てるうえで、必ず押さえておきたいポイントです。
住民税の計算方法(前年所得ベース)
退職後に支払う住民税は、前年の所得に基づいて計算されます。この章では、退職して収入がなくなった後にかかる税金の支払いに困らないようにどのくらい税金がかかるかを計算します。
住民税は 「所得割」+「均等割」 で構成されます。均等割部分は市町村によって定額になり、所得割にかかる税率が所得によって税率が異なります。
- 所得割:課税所得 × ○%(所得により税率が異なる)
- 均等割:定額(住んでいる市町村によって決まっている)

住民税のシミュレーション
2025年の所得900万円として2026年の税金を上の計算方法から具体的に試算すると以下のような結果となります。今回は所得割の税率を10%、均等割部分は私が住んでいる場所で設定しています。
- 前年所得:900万円
- 課税所得(給与所得控除後):705万円
- 所得割(10%):70.5万円
- 均等割:5,000円
- 合計住民税額:71万円
退職後の住民税の支払い方法
住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、退職した翌年にも支払い義務があります。会社員の場合、給与天引き(特別徴収)されていましたが、退職後は一括徴収と普通徴収の2つがあります。
退職のタイミングによって、一括納付を求められます。1月~5月に退職する場合は、住民税の一括請求を見越して、事前に資金を準備しておくことが重要です。
✅ 1月~5月に退職した場合
→ その年の住民税の残額を退職時に一括精算する
✅ 6月~12月に退職した場合
→ 普通徴収(分割払い)が選択できる
以下にそれぞれのメリットとデメリットをまとめました。私の場合は6月退職のため、一括徴収を求められることはありません。ただ、普通徴収で
| 支払い方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 一括徴収 (退職時に全額精算) | 退職時に住民税をすべて清算できるため、退職後の支払いの手間がない 支払い忘れや滞納のリスクがない | 退職金や最終給与から住民税が一括天引きされるため、手取りが大幅に減る 退職後の生活資金に影響が出る可能性がある |
| 普通徴収 (退職後に分割払い) | 4回の分割払いが可能で、一度に大きな出費を避けられる 退職金や最終給与の手取り額が減らず、手元に資金を残せる | 自分で納付する必要があるため、支払いを忘れると延滞金のリスクがある 退職後に収入が途絶えた場合、住民税の支払いが負担になる |
参考: 総務省 住民税の仕組み
退職金にかかる税金の仕組み【2026年版】
退職金は、給与とは異なる「退職所得」として扱われ、税制上かなり優遇された仕組みになっています。一方で、退職所得控除の計算方法や受け取り方を知らないまま退職すると、想定以上の税負担が発生するケースもあります。
特に2026年以降は、退職金と企業年金(iDeCo・企業型DCなど)を受け取る順番によって、控除額が変わる重要な改正が入っています。ここでは、2026年時点の最新ルールを前提に、退職金の税金を順番に整理します。
【最初にやること】退職金制度の有無と金額を確認する
まず、自分の勤務先に退職金制度があるかどうかを確認しましょう。多くの場合、就業規則や労働契約書、社内ポータルなどに記載されています。確認すべきポイントは以下です。
- 退職金制度の有無
- 想定される支給額
- 支給方法(一括/分割/年金形式)
- 振込時期(退職後すぐか、数か月後か)
退職金は生活資金や転職スケジュールに直結するため、「金額」と「入金時期」は必ず事前に把握しておきたいポイントです。
私の場合は「退職金に関する社内資料」で制度と概算額は把握できましたが、実際の振込時期までは分からなかったため、退職済みの先輩に確認しました。その結果、退職金の入金タイミングを前提に、生活費の計画を立てることができました。
退職所得控除と退職所得の計算
勤続年数に応じて、以下の控除が適用されます。
- 勤続20年以下:40万円 × 勤続年数
- 勤続20年超:70万円 × (勤続年数 – 20年) + 800万円
※最低でも80万円の控除が適用されます。
そして、
(退職金 − 退職所得控除)× 1/2
この金額が「退職所得」となり、課税対象になります。

退職金にかかる税金のシミュレーション
実際に、退職金420万円・勤続10年 のケースでどのくらい税金がかかるのか計算してみましょう。
- 退職所得控除の計算
- 勤続10年の場合:40万円 × 10年 = 400万円
- 退職所得の計算
- (420万円 – 400万円) × 1/2 = 10万円
- 所得税・住民税の計算
- 所得税:5,000円(累進課税適用後)
- 住民税:10,000円(退職所得の10%)
退職金は金額の割に、税負担が非常に軽いことが分かります。
【重要】2026年以降の変更点(10年ルール)
2026年1月以降、退職金と企業年金(iDeCo・企業型DCなど)を一時金で受け取る場合の控除調整期間が「5年 → 10年」に延長されました。
つまり、
- 先に企業年金を一時金で受け取り
- 10年以内に退職金を受け取る
この場合、退職所得控除を満額使えない可能性があります。 将来FIRE・早期退職・転職を考えている人ほど、「何を・いつ・どの順番で受け取るか」が重要になります。
退職金で注意すべき税金ポイント【2026年版】
退職金は税制上かなり優遇されていますが、受け取り方や手続きを誤ると、本来払わなくてよい税金を支払ってしまうことがあります。
特に、退職後に年末調整を受けられないケースや、2026年以降の制度変更を知らずに企業年金と退職金を受け取ると、確定申告が必要になる・想定より手取りが減るといった事態も起こり得ます。
ここでは、2026年時点で押さえておきたい「退職金で損をしないための注意点」を整理します。
確定申告が必要な場合がある
以下に当てはまる場合、確定申告が必要、または有利になることがあります。
- 「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない→ 源泉徴収20.42%がかかる
- 退職後、年末調整を受けていない
- 副業・アルバイト所得が年間20万円超
- 医療費控除・住宅ローン控除を受ける場合
源泉徴収が多すぎた場合、確定申告で還付されるケースも多いです。
参考: 国税庁 確定申告
年金形式で退職金を受け取る場合は雑所得になる
退職金を一時金ではなく年金形式で受け取る場合、税金の扱いが変わります。
- 一時金:退職所得(分離課税・優遇あり)
- 年金形式:雑所得(公的年金等控除の対象)
特に2026年以降は、「退職金は一時金、企業年金はいつ受け取るか*という設計が、将来の手取り額を大きく左右します。
まとめ|退職前に必ず整理したい「税金とお金」の最終チェック

退職時には、
- 退職金にかかる税金
- 退職後に支払う住民税
この2つをセットで確認しておくことがとても重要です。私の場合、退職後に必要となる税金を整理した結果、おおよそ80万円程度の現金を確保しておく必要があるという結論になりました。
退職金については、「半年分の生活費は現金で確保し、それ以外は新NISAの投資資金に回す」という方針で考えています。そのため、税金として支払う分まで新NISAに回してしまわないよう注意したいポイントです。
退職前に押さえておきたいポイントまとめ
- ✅ 退職金
→ 退職所得控除を確実に活用し、税金は最小限に抑える - ✅ 住民税
→ 普通徴収・特別徴収それぞれのメリット・デメリットを理解して支払い方法を選ぶ - ✅ 退職時期の調整
→ 1月〜5月退職の場合は、住民税の一括納付に備えて資金を準備する
退職は「辞めて終わり」ではなく、辞めた後のお金の流れまで含めて設計することが大切だと感じました。
あわせて読みたい|退職後のお金・制度の整理
退職時には、税金以外にも考えるべき制度があります。以下の記事では、退職後に迷いやすいポイントをそれぞれ詳しく解説しています。















